高齢者の体を清潔に保つだけではなく、感染症を予防する役割もある入浴介助。また、体を温めることで新陳代謝が高まり、リラックス効果やリフレッシュ効果を得ることもでき、こうした意味でも入浴はとても大切です。

一方で、入浴は血圧の変化や心臓に負担が掛かるため、その日の体調チェックはとても重要です。
安全に入浴ができるのか、また異常の早期発見のためにも大切なのが体調チェックです。
チェックするポイントとしては、血圧は高くないか、熱が出ていないか、呼吸数や脈拍数に異常がないか、いつもと表情に変化がないか、食欲はあるかなどが挙げられます。
更に、いつもと違う点がないかも確認します。
体調や肌の状態などいつもと違う点があったり、チェック項目に引っかかる場合は、無理をせずシャワーに切り替えたり、温かいタオルで清拭するなどして入浴を控えます。
このように、体調をチェックすることは、安全に入浴するためにとても重要です。
入浴は、体調だけではなく全身のチェックができる機会でもあります。
体に湿疹や傷、腫れがないかなどしっかりとチェックできます。
寝たままの状態が長引いていると、床ずれが起こりやすいので、皮膚に腫れがないかなどもチェックしましょう。
更には、入浴という場面では、介護を受ける側は介護職員に裸を見せなくてはいけません。
お互いの信頼関係がないと、介助を受ける側も負担に感じてしまいます。
体調チェックをしながらコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことで不安や負担を緩和できます。